BUBU × AMESHA WORLD
“BUBU×アメ車ワールド” 2015年モデル シボレー コルベット C7

最後のFRとしてGM最高レベルの技術が盛り込まれる

“BUBU×アメ車ワールド” 2015年モデル シボレー コルベット C7

C7の中古車はベースのクーペこそがオススメ

文/石山 英次写真/古閑 章郎

最後のFRモデルだから価値は高い

コルベットは常に前時代を否定し進化を続けてきた。だからC4よりもC5、C5よりもC6、そしてC6よりもC7と、最新モデルが常に優れている。そういう意味では「最新が最高」ということになるのだろう。

だが、C8においてはその限りではない。いわゆる評価軸が全く違うからである。個人的にもコルベットはC7まで。C8はまた別のスーパーカーという意識で接している。

ということで、ある特定の旧モデルが欲しい(C3、C4、C5等)というなら別だが、今からでもさほど手がかからず毎日乗れるFRコルベットが欲しいというなら断然C7ということになる。

ちなみに、コルベット C8が開発され始めたのが2014年であるからコルベット C7がデビューした年である。

車両イメージコルベット C6から8年後のフルモデルチェンジで2014年に登場したコルベット C7。歴代モデルと決別したデザインは、C6から引き継いだパーツは2つしかないという徹底ぶり。
車両イメージ丸型テールを廃した独自のテール。そんなC7 クーペの中古車。2015年型で走行約6万8000キロ。

その頃からC8のミッドシップ化は確定路線だったということで、実際にはそれ以前から「FRはC7まで」と決まっていたのだろう。

だからこそ、コルベット C7の価値は非常に高い、すなわち最後のFRモデル、コルベット開発陣の理想型こそがC7なのだ。

のちに「やり残したことはひとつもない」と開発責任者が語っていたから、V8OHV+FR+トランスアクスル+リアリーフサスといったパッケージを使用したFRコルベットの完成型として、C7が歴史に名を残すことは確実である。

そして今ならまだ乗れる状態の個体が数多くあるから、欲しい方は積極的に探すべき。

で、C7であるが、C6を否定し走行性能向上のためのリニューアルを各部に与えている。

とはいえ、フレームボディにFRPパネルを貼り付けるという初代以来のボディ構造は、C7にも継承され、LT1V8エンジンは新設計だが、排気量が6.2リッターでOHVのままだで、サスペンションも、あいかわらずコイルではなくて横置きリーフスプリングを使っている(いずれもが自動車技術としては過去の産物とされるもの)。

車両イメージ搭載されるエンジンは、オールアルミニウム製V8で460ps、最大トルク63.6kg-mを発生させる。OHVかつ直噴となる。さらに可変バルブタイミング機構に加えて、クルージング中はV8からV4となる「アクティブフューエルマネジメント」を装備する。
車両イメージフロント18、リア19インチ。これらのタイヤを見事履きこなすC7のサスペンション能力はかなり高い。
車両イメージ各種パーツの質感や工作精度はかなり高く、グラフィカルなメーター類と相まって、華やかな雰囲気が漂う。各種スイッチ類の操作感にも安っぽさはなく、FRコルベット随一のコックピット。

だが、C6と比較してホイールベースを伸ばし前後オーバーハングを短くすることで、車両の中心から遠い部分の重さを減らし、ヨーイングを低くすることに成功。

その結果、1Gを越えるシャープな旋回性能を持つに至っている=コルベット C7のハンドリングはまさに世界基準となったのである=コルベットとしての「味」を保ちつつ熟成と改良を加え続けた結果、コルベットFRスポーツカーの最高峰に上り詰めたのだ。

そんなC7の中古車を今買う場合の注意点としては、フルノーマル状態、そしてベースモデルのクーペがオススメである。

もちろん、Z06やZR1といったハイパワーモデルに目が行くのは分かるし憧れる理由にも納得する。

だが、そういったハイパフォーマンスモデルの中古車の場合、チェックすべき点が非常に多くなる=サーキット走行を繰り返しているような個体の場合は消耗度合いもかなり異なるはずである。

車両イメージGMが自社開発した8速ATは、スポーツカーに搭載すべく開発されたスペシャルな変速がもたらされるトルコンAT。そのシフトレスポンスはデュアルクラッチ・トランスミッションよりも素速い。
車両イメージ華やかな印象を与えるメーター類。330キロまで刻まれるスピードメーター。
車両イメージステアリング裏にある変速用のパドルシフトの操作性はかなり高い。一方でパドルを使用しなくても抜群に速いから、8ATに任せてのんびりドライブもお手の物。

ベースモデルのクーペの場合、さほど粗雑に扱われることがないことと、そして上にハイパフォーマンスモデルが存在することで、中古車になった場合は利点が上回る。

要するに、C7の土台は、650hpや700hpモデルが成立するほどハードなものである。よって、そのハードな土台をノーマルエンジンの460hpで乗れば当然消耗度合いは少なくなる=中古車として旬な時期が長くなるという理屈である。
 
また、当然ながら各部の消耗以外に、パーツの消耗や劣化も穏やかになるから、中古車で買っても購入後の出費が抑えられる可能性が高くなる。

くわえてBUBU宇都宮のようなGMサービス店で購入すれば、状態の良い個体を入手する可能性が高くなり、購入後の点検等の安心感も全く違うはずである。

ちなみに、今回取材した2015年型クーペをリフトに載せ道地メカニックに各部のチェックをお願いしたが、予想以上の個体の状態に皆びっくりするほどだった。

車両イメージセンターコンソールは旧時代のボタン式だが、質感とタッチ感に優れる。
車両イメージ赤いレザーに包まれたバケットタイプのシートは、質感、ホールド性、剛性、すべてにおてい高いレベルを維持しており、普段使いには何一つ不満のないレベル。
車両イメージ取材車をあえてリフトに載せてもらい各部のチェックをお願いした。

2015年型で走行約6万8000キロの個体であるから、多少の難が下回りに出ていると予想していたのだ。

 ところが、水漏れ、各部のオイル漏れは皆無であり、オイル滲みも皆無。また、サスペンション各部のチェックや下回りチェックにおいても「すげーキレイですよね」とカメラマンから声が上がるほど、クリーンな状態が維持されていた。

 BUBU宇都宮では、5万キロを越えるスポーツモデルの点検は「より念入りになる」と、かつて語っていたが、まさにそれを実践しているような個体であった。

車両イメージBUBU宇都宮では、5万キロを越えるスポーツモデルの点検はより念入りに行っているという。
車両イメージ取材個体の下回りは水漏れ、各部のオイル漏れは皆無であり、オイル滲みも皆無。
車両イメージサスペンション各部のチェックや下回りチェックにおいても瑕疵や破損箇所はなく、非常にクリーンな個体であった。

「C7はコンピューターエラー的なトラブルが出ることはさほど多くありません。どちらかというと水漏れやオイル漏れに注意すべき車両です。

 それは漏れるという意味ではなく、ガスケット等の経年劣化を見逃さず処置するという意味です。

 ですので、そういう意味では程度良好な個体を入手し定期的な検診を行えば気楽に楽しめるモデルですし、特に今回の個体は恐ろしく状態が良いので、長く楽しめるのではないでしょうか」と道地メカニック。

 白いボディに赤いシートのインテリアの組み合わせが非常にオシャレであり、インテリア各部の状態も非常にいい。というか、走行距離をほとんど感じさせないほどのクリーンさである。

 アメ車好きであれば誰もが一度は憧れるコルベット。その最後のFRモデルたるC7は、今楽しむべき格好の一台と言えるだろう。

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