BUBU × AMESHA WORLD
“BUBU×アメ車ワールド”2013年モデル シボレー カマロ LT-RS vol.2

ディーラー車ベースの中古車をディーラーで買う安心感

“BUBU×アメ車ワールド”2013年モデル シボレー カマロ LT-RS vol.2

精通したメカニックによる点検整備がキモ

文/石山 英次写真/古閑 章郎

探していた方には最高レベルの個体

混沌としたアメ車の未来を考えたときに浮かぶ一つの選択肢が、ちょっと前の中古車を積極的に狙うこと。

すでにどんな魅力があるかはわかっているはずだから、個体の状態を気にするだけでいいし、何より今の時代の新車よりも個性的である。アメ車らしいと言ってもいいだろう。

そんなアメ車らしさの醍醐味とは、エンジンとデザインである。そして中古車であれば、今の時代では手に入らない失われたアメ車の魅力に触れることになる。

とはいえ年代物の中古車であれば何でもいいというわけにはいかない。個性的かつまだまだ乗れる年式ということでリストアップすれば2007年程度までは遡れるかもしれない。今から約17、18年落ちである。

というのも、それ以前のアメ車は旧態依然の独特の世界観を持った乗り物だったが、機械的な信頼度はあまり高くない。安かろう悪かろうではあまり意味がないのだ。

だからメカ的な内容も現代化された2005年以降が現実的である。

車両イメージ2013年型カマロLTRS。めちゃくちゃ強いボディとアクの強いデザインが今となってはめちゃくちゃ魅力的。V6エンジンも、直4時代だからこそ趣がある。

その頃といえば、コルベットがC6からC7へ移行される時期であり、マスタングは復刻モデルのデビュー、チャレンジャーやチャージャーだと、まだチャレンジャーは登場しておらず、復刻モデルのチャージャー初期型がデビューする頃の年代である=今ならこれら時期のモデルを楽しむことは十分に可能だろう。

ただし、メカ的なレベルが上がったとはいえ、所詮中古車。中古車には危険が伴うのも事実である。

それ以前に雑に扱われた個体であったり、整備しきれず状態が悪いまま手放され、そのまま置きっぱなしになっていた個体であったり。もしくはいい加減な整備で、ごまかし状態の個体であったり・・・etc。

そうした危険個体を避ける意味でも当然、買うべきショップも買える個体も限られる。ということで、今回、あえて正規ディーラー車ベースのカマロにスポットを当てた。

車両イメージ取材したつくばショールームはGM正規ディーラーなので、整備工場には当然のようにGM車が並ぶ。メカニックもGM車に精通している。

正規ディーラー車であることの利点は、GM車に精通したメカニックが状況を把握してくれて、車種によっては整備記録簿があるだろうし、何より古いアメ車を買う場合には適正に整備できるところが必須である。

ちなみに、正規ディーラー車には「認定中古車」があるが、今回のカマロのような2013年型はその範疇には収まらないから一般的な中古車となる。

だが、今回取材したつくばショールームでは、認定中古車の規定を越えてしまった古い年式の車両も積極的に扱っているにも関わらず、他のGM車整備と同様のメカニックがしっかり整備してくれるので、年式が古くなるとはいえ非常に高いメリットがある。

ということで、カマロをリフトに載せ各部のチェックを行った。担当してくれたメカニックは飯田さん。まだ熟練と呼ぶには日が浅いが、それでも非常に可能性を感じさせるメカニックであった。

車両イメージ今回の取材個体をリフトに載せ各部のチェックを行ってもらった。
車両イメージ年月とともにエキゾーストパイプのつなぎ目から排気漏れすることがあるらしいが、今回の個体は非常にクリーンな状態で瑕疵もない。
車両イメージこのくらいの年代であれば、エンジンオイルの交換を適切に行えば比較的安心して乗れるという。

そんな飯田さん曰く「下回り全般を見ましたが、オイル系の滲みや排気管からの漏れ、各部の緩みといったヤレはありません。また下回りを打った形跡もありません。すでに電子デバイスでCPチェックはしていますし、エアコン系のトラブルもありませんし、コンディションとしては非常に良い個体と言えると思います」

個体の詳細については前の記事を確認してほしいが、車体やインテリア&シート等で感じたコンディションの良さは、メカ的な部分にまで達していたということである(そりゃそうだろう、走行8,036キロなのだから)。

ちなみに余談であるが、お話を伺った飯田さん宅には過去に父親が乗るキャデラック エスカレードがあり、その影響で「一度はアメ車に触れたい」ということからGMディーラー(つくばショールーム)に就職している。

で、話をしていて感じたが、彼は非常にセンスがいい。くわえてメカニックの方々はやけに寡黙な人が多いという印象だが、飯田さんはハキハキと明確に答えてくれるから非常に楽しい。

車両イメージエンジンルーム内自体が非常にクリーンな状態で、各部のチェックがしやすく、また問題もなし。
車両イメージカマロに限らずGM車全般について明確に答えてくれた飯田さん。アメ車の場合、ボルト一つ一つに締め付けトルクの純正指定があるので、国産車よりも整備しやすいと語る。つい先日、最新スポーツの難題トラブルを解決したらしいがその話が非常に面白かった。スペシャリスト目指して頑張ってほしい。

筆者は年間80回程度はアメ車ショップを取材しているから、アメ車業界のメカニック事情や整備事情についてかなりのことを知っている。というか、メカ的な内容についても、普通レベル以上のことは知っている。

だから、ちょっと話してみれば、その方のメカニック的な深みというか、底の浅さというか、技量が感じとれてしまうことが多々ある。こちらが質問するその答えによって何となくだがわかることがたくさんあるのだ。

だが、飯田さんは話している時の内容が濃く、さらに気がきくし機転も利くし真面目な人柄でもありそうだから有能なメカニックになる可能性を感じる。くわえて自ら行ってきた作業等を自分の言葉でしっかり説明できる能力が高いから打てば響くし・・・、久々に可能性を感じたメカニックであるから是非ともスペシャリストを目指して欲しい。

車両イメージこのカマロは、走行距離の少ないお宝的存在と言えるだろう。まさしく中古車の醍醐味の一つだと思う。

最後に。中古車の醍醐味には、結構な走行距離を走っているにもかかわらず調子が良い、しかも安く買えた時に感じる喜びみたいなものがあるが、同時に、今回のカマロのような走行距離の少ないお宝的存在を見つけることも醍醐味の一つだと思う。

しかも、それがディーラー車ベースで、かつ正規ディーラーが販売している個体というのだから夢のような中古車であり、探していた方にしてみればまさに最高レベルの個体と言ってもいいだろう。

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