BUBU × AMESHA WORLD
“BUBU×アメ車ワールド” 2003年モデル ダッジ ラム

つくばショールームのメカニックが乗るアメ車

“BUBU×アメ車ワールド” 2003年モデル ダッジ ラム

荷台をラフに使えるピックアップトラックにご執心

文/石山 英次写真/古閑 章郎

最先端をいじり旧時代の愛車に乗るギャップが面白い

キャデラックやコルベット、カマロ、そしてダッジ チャレンジャー etcといった最新のアメ車たちを器用に整備している飯島氏。そんな飯島氏の愛車はダッジ ラム。いわゆる旧時代のアメ車である。

余談だが、最近取材をしていて痛烈に感じるのだが、アメ車好きは、原点回帰ではないが、ちょっと古い時代のアメ車に戻りがちである。その時代に魅力が詰まっていることを、いろいろ体験したのちに改めて理解するからだろう。

で、飯島氏だが、2003年型のダッジ ラムに乗っている。すでに20年前のラムだが購入したのは6年前。その前にシボレー S10 ピックアップに2年乗っていた経緯もあり、そのままフルサイズのラムへ。

車両イメージ2003年型のダッジラム。購入時からトラブルは一切なく今現在も非常に調子がいいという。
車両イメージ購入後自ら3インチのリフトアップやホイール交換&ワイドフェンダーの装着を行っている。
車両イメージ飯島氏は、つくばショールームでは最先端のアメ車の整備を任される期待のメカニックである。

とはいえ、その時点でのラムは完璧な中古車というわけではなかった。その時購入できる金額内に収まる車両というだけであり、内装のコンディションはあまり良くなかったというが、駆動系の調子を確認し、あらゆる状況に納得して入手した。

「事故車とか故障しているとか、そういう車両でなければ・・・、という感覚です。だってアメリカは訴訟大国ですからね。そんなに簡単に壊れるクルマを販売すればえらいことになるわけですから。だから『故障』するということに不安を覚えることは一切ありませんでした」

なので、色も何も希望はなく、自らの条件に合致するラムを入手。もちろんその後、自ら内外装のリフレッシュを行い、油脂類の交換、定期的な点検も自ら行っている。

車両イメージ購入後油脂類の交換を行っているのみという。が、エンジンルームは非常にクリーンな状態が維持されている。
車両イメージ内装は、外せるものを全部外し水洗いを行ったそう。
車両イメージシートも丸洗いしたのちにシートカバーを被せて使用している。

すでに6年乗っているということだが、実際その6年間はどんな感じだったのか。個人的に非常に気になるのが整備状況。すかさず「電子デバイスとか使ってチェックしました?」と確認したが、予想外の返答だった。

「全く壊れていません(笑)。デバイスを使って確認もしてません」

では購入後に施した内外装の作業は?

「まず内装は外せるところを全部外し水洗いして綺麗にしました。外装では3インチリフトアップとホイール交換、ワイドフェンダーを装着した程度です。パーツは自分でe-beyで購入して全部自分で取り付けました」

ちなみに内装では、ETCをつけたのみで、ナビやラジオすらないという(笑)非常にシンプルなラムである。

なるほど。購入後メカニズム的な点検はするも、実際の作業は油脂類の交換のみ。それ以外は何もしない状態で全く普通に走っているという。

「明日大阪まで行けと言われても全く不安を感じることなく行けますよ」とのことだから、よほどの状態の良さなのだろう。

車両イメージアメリカではグリル内のメッシュ部分を取り外している車両が多いということで外し、内部にライトを内蔵。この状態で車検を取得している。
車両イメージホイールやリフトアップキット等はe-bayで購入し自ら装着。ホイールはベストではないが、その時のベターという。
車両イメージワイドフェンダー装着により全体が引き締まって見える。

では、なぜピックアップに?

「もともとジムニーに乗ってオフロードを走っていました。その後2年間シボレー S10 ピックアップに乗っていてピックアップの良さを体感しました。荷台をラフに使えるのって凄く便利なんです。キャンプに行けば道具とかを丸ごと詰めますし。仮に濡れていても全然OKだし。またジェットスキーをやったりもしているので、ラムの荷台も非常に使い勝手がいいです」

この取材の後、ハーレーを購入する予定というから、いつの日かラムの荷台にハーレーを積んだ姿が確認出来るかもしれないのである。

飯島氏は、メカニックとしての修行をつんでいる時から「アメ車のメカニックにしかならない」と決めていたという。で、ジープディーラーに入社し、今現在はつくばショールームにて最新アメ車の整備に取り組んでいる。

そんな彼の愛車・ダッジ ラムを取材してみて「好きこそものの上手なれ」ということわざを思い出す。

やっぱり「アメ車が心底好きな人に整備をしてもらいたい」と思うのは筆者だけではないだろう。

車両イメージコンディションは絶好調でどこにでも行ける状態という。ちなみに燃費はリッター3キロという(笑)
車両イメージ取材時は荷台にノーマルタイヤ&ホイールが積まれていた。ピックアップの荷台の使い勝手の良さが最大のポイントという。
車両イメージ「好きこそものの上手なれ」とは、自分の興味あることは自ら進んで努力するものなので、いつの間にかうまくなるもの、という安土桃山時代の茶道を確立した千利休の戒めであるが、飯島氏を見ているとそんなことわざを思い出す。
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