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第53回は漫画家の「山本マサユキ」さんにご登場頂きました。

BUBUがお届けする連載企画”ナレッジ” | Showcase.53「フォード・ブロンコ×山本マサユキ」

文/プロスタッフ写真/内藤 敬仁

漫画家の山本マサユキ氏に新型フォード・ブロンコの印象を漫画にしてもらいました!

今回のナレッジにご登場いただいたのは、「ガタピシ」シリーズなどで有名な漫画家の山本マサユキ氏です。
山本氏は今年から「日本カー・オブ・ザ・イヤー」の選考委員に就任。精力的に新車試乗会に参加されており、その様子を「試乗天国」という名称の体験漫画にして「ヤンマガweb」に連載中です。

チンクエチェント(FIAT 500)や旧ミニ、ジープといったバリバリの旧車を題材としたエンスー系の作品で有名な山本氏ですが、最近は「多い時期には週に2、3回も新車発表会や試乗会に参加しています」というほど、最新モデルにもお乗りになっているとのこと。
そんな山本氏に、今回は日本未導入のフォードの本格SUV「新型フォード・ブロンコ」にお乗りいただき、その感想を漫画にしていただきました!

2022年から「日本カー・オブ・ザ・イヤー」の選考委員に就任!

編集:まず最初に、漫画家である山本先生が、本年から日本カー・オブ・ザ・イヤーの選考委員に就任された経緯を教えていただけますか?

山本:モータージャーナリストや自動車ライターといった専門家だけでなく、様々な分野から選考委員を募りたいという意図と、選考委員の若返りを図るという意図もあって僕に白羽の矢がたったみたいです。全然若くないんですけどね(笑)。
全く分からない世界だし、選考委員に知り合いもいないしで、最初はけっこう大変でしたが、ヤンマガ編集部の協力もあって、なんとかやらせていただいています。

編集:「多い時には月に5、6回も試乗会に行って発売前の車両に乗っている」とお聞きしましたが、ヤンマガwebで連載中の「試乗天国」は月一連載で、登場するのは1車種のみ。数多く試乗した中で、題材にするモデルはどうやって選ばれているのでしょうか?

山本:どの車を題材にするかは僕が決めさせていただいています。僕は選考委員としては新人だし、作品でもプライベートでも旧車ばかり乗っていた人間で、最近のモデルには詳しくないので、可能な限り多くの新車に試乗して、その中から「これは凄い」とか「面白い」とか「描きやすい」とか、何かインスピレーションを感じたモデルを漫画に描いています。

ちなみに、漫画の構成や内容に関しても僕が決めています。一応編集部にネームは見せてチェックしてもらってはいますが、ほぼノーチェックというか、かなり自由にやらせていただいています(笑)。

編集:なるほど、山本先生ご自身が題材を選ばれているからこそ、作品にも実感がこもっているいるというか、ガタピシシリーズに通じる面白さがあるわけですね。
さて、今回はBUBUが直輸入した新型フォード・ブロンコを見ていただいたわけですが、いかがだったでしょうか?

フォードは2016年に日本を撤退しているので、この先も山本先生がブロンコに接する機会はないと思うのですが、今年、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員としてお乗りになった数々の新型車と比較して、率直な感想をお聞かせ下さい。

車両イメージ新型フォード・ブロンコ

山本:「デザインが良い」というのが第一印象。次に「いかにもアメリカ的なモデルだな」とも感じました。お世辞抜きで、かなり僕好みのクルマですね。

編集:真っ先にデザイン面に言及されるところは、いかにもデザイナー出身の漫画家である山本先生らしい感想ですが、具体的にはどの辺が良いのでしょう?

山本:まず、一見してタフな感じを受けるのが良いですね。Gショックみたいというか。ジープや昔のランクルやディフェンダーなどもにも通じる部分があるんですが、外装も内装もゴツくて、いかにも「男のクルマ」というビジュアルです。
オーバーフェンダーなどの樹脂製パーツを着色せずに地の色のままにしているのがいいですね。僕は個人的にプラスチックにメッキして金属に見せる様な処理が好みじゃないので(笑)。

車両イメージ一見してタフな感じを受けるのが良いですね。Gショックみたいというか。ジープや昔のランクルやディフェンダーなどもにも通じる部分がある。

編集:確かに、新型ブロンコは初代のアーリーブロンコをモチーフにしているだけに、最近のSUVにしては無骨さを感じるというか、いかにも「クロカン4WD」的な雰囲気がありますね。

「アメリカ的」というのは、どんなところに感じられたのでしょうか?

車両イメージこのサイズの車両の屋根をキャンバストップにしてフルオープンにしちゃう発想とか、いかにもアメリカ的ですよね?

山本:まず、そもそものボディサイズがアメリカンというのはあるんですが、このサイズの車両の屋根をキャンバストップにしてフルオープンにしちゃう発想とか、いかにもアメリカ的ですよね?

あと、ボンネットに設置されたハンドルなんかは「もしかしたら、クリスマスツリー用のもみの木を運ぶ際にここにロープをかかけるのかな?」とか、想像力を働かせてくれるし、ボンネットフードの裏側のデザイン処理とか、下回りの角形フレームの処理だったりとか、車体のそこかしこに日本とは全く違うアメリカの文化を感じさせてくれます。

なんというか、ネルシャツにブルージーンズみたいなファッションのアメリカのタフガイに似合いそうですよね?(笑)。

車両イメージ車体のそこかしこに日本とは全く違うアメリカの文化を感じさせてくれます。

編集:なるほど、なんとなく分かります(笑)

本日はお忙しい中取材にご協力いただき、ありがとうございました。今回は残念ながら試乗していただく事が出来なかったのですが、機会があれば試乗インプレッションの方もお願いします。

車両イメージ

【プロフィール】

山本マサユキ/漫画家、2022年日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

1968年1月28日生まれ。千葉県船橋市出身。
東京デザイナー学院職員、グラフィックデザイナー、吹き付け塗装工、壁画描き、PCインストラクター、固定資産税調査員等を経て、30歳の時に勤めていた塗装会社が倒産したのを期に漫画家を目指す。「ガタピシ車でいこう!! 」シリーズ他、クルマを題材にした作品を多数発表している漫画家界きってのエンスージアスト(自動車の愛好家)であり、大のレストア好きでもある。

現在はヤンマガwebにて「試乗天国」、ベストカーにて「ガタピシ車おじさん危機一髪」を連載中。

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