BUBU × AMESHA WORLD
“BUBU×アメ車ワールド” 1968年モデル マーキュリー クーガー XR-7

マスタングとサンダーバードの間を埋める存在

“BUBU×アメ車ワールド” 1968年モデル マーキュリー クーガー XR-7

エレガンスさを伴った唯一無二のデザイン

文/石山 英次写真/古閑 章郎

ラグジュアリーな雰囲気を持つ稀有な存在

BUBUビンテージが輸入したマーキュリー クーガーが日本に上陸。BUBUビンテージと言うとマスタングと思うかもしれないが、マスタングとマーキュリー クーガーは姉妹車とも言える間柄なので、当然BUBUビンテージの視野に入る。

マーキュリー クーガーは、マスタングの姉妹車であり、マスタングをベースにした豪華版的存在であった。

わかりやすく一例を挙げると、近年のダッジ チャージャーとクライスラー 300Cの間柄に近いと言えば分かりやすいだろうか。

同じコンポーネントを使用しながらも、目指す方向性を変えた存在。上記の例で言えば、圧倒的スポーティを目指したチャージャーに対してラグジュアリーな300Cといった感じである。

マーキュリーに戻るが、1964年にデビューしたマスタングが爆発的人気を得たことでフォードは次なる展開を考えた。そして1967年に登場したのがマーキュリークーガー。ベースは当時のマスタングである。

車両イメージ1968年型マーキュリー クーガー XR−7。BUBUビンテージにより輸入された個体。
車両イメージナンバーズマッチの優良個体。

考え方としては、マスタングとサンダーバードの間を埋めるラグジュアリースポーツとして開発された。

だが、マスタングをそのまま使用したわけではなく、ホイールベースを3インチ延ばし、マーキュリーならではのラグジュアリーかつヨーロピアン的なデザインで包み込むことによってスポーティなマスタングに対する上級モデルという立ち位置で勝負したのである。

ちなみにマーキュリーとは、フォードとリンカーンの間に位置する中核ブランドであった。

マスタングとは異なり、マーキュリー クーガーは2ドアハードトップのみリリースされ、マスタングよりも3インチ長いホイールベースによって全体的にシャープな印象が増し、ロングノーズショートデッキスタイルがより一段と際立つ。とにかく、クーペスタイルが非常に美しい。

車両イメージヒドゥンヘッドライトを開閉するとご覧の通り。
車両イメージバキュームにより開閉を可能にしている。
車両イメージ特徴的なリアシーケンシャルテールライトが稼働する。

搭載されるエンジンは、5リッター(302cuin)V8で210hp、最大トルク295lb-ftを発生させる。それに3速ATが組み合わされる。

当時のマスタングにはベースエンジンとして直6エンジンが用意されていたが、マーキュリーに関してはV8エンジンのみであり(7種類のV8エンジン)、それだけでも当時の車格の高さが分かるだろう。

当時のマーキュリー クーガーには、ベースグレードとXR−7があり、XR−7はエクストラコストを払うことで叶うアップグレードモデルだった。主な違いはインテリアである。

ウッドトリムのダッシュボード、ブラックフェイスのゲージ類、トグルスイッチ、オーバーヘッドコンソールetc。また、オートマチックトランスミッションにはTハンドルコンソールシフターが取り付けられた。

車両イメージ搭載されるエンジンは5リッターV8。当時のスペックは210hp、最大トルク。それに3速ATが組み合わされる。
車両イメージメーターコンソールから助手席ダッシュボードにかけてフラットな直線的仕様が特徴的。
車両イメージブラックフェイスのゲージ類がカッコイイ。

というマーキュリー クーガー XR−7の概略を経て取材個体の1968年型である。デビュー当時の1967年型とほとんど変わることのない1968年型。

ちなみに翌1969年になるとベースのマスタングにマイナーチェンジが入りマーキュリー クーガーも同様にマイナーチェンジが入ったことで、貴重な初期モデルの1967&1968年型となった。

さらに余談であるが、1968年型の生産台数は11万3726台だから、取材個体はその中の1台ということである。

ゴールドのボディカラーで包まれた1968年型マーキュリー クーガー XR−7。XR−7ということで、ウッドトリムダッシュボード、ブラックフェイスゲージ、オーバーヘッドコンソール、Tハンドルシフターが見て取れる。
 
それにしても、めちゃくちゃカッコイイ。ヒドゥンヘッドライトやシーケンシャルリアテールがある種異様な雰囲気を発しているが、それらを含め圧倒的にカッコイイ。

高級ラグジュアリースポーツという成り立ちかもしれないが、個人的にはマッスルな雰囲気とエレガンスさが伴った唯一無二のデザインが素晴らしいと思う。

また、ドア下がりすら感じさせない状態の良さ、いまだに当時の雰囲気を色濃く残すデザイン、そしてすぐにでも走り出せそうなメカニズムコンディション。こうした旧車を楽しむ上で必要なすべてを兼ね備えているマーキュリー クーガー XR−7である。

車両イメージTハンドルコンソールシフターもXR−7ならではの仕様である。
車両イメージセンターコンソールのトグルスイッチ。
車両イメージオイルゲージに「XR−7」のロゴが入る。

この個体を販売するBUBUビンテージは、コンディション優良の旧車を販売するのがポリシーであり、ブランドやメジャーモデルを優先することなく、その歴史を感じさせるデザインの原形をとどめた個体、プラスして日本の公道を走らせることが可能なコンディション車のみを取り扱っている。

だから、人気や知名度を優先した個体選びをせず、とにかくベース車両の状態を優先した個体を選びをしているために、次に何が入荷するかは全くの不明である。ちなみに、これまで紹介してきたBUBUビンテージの車両はすべて sold out である。

そんな中でのマーキュリー クーガー XR−7はコンディションの良さは言わずもがなであり、オリジナルマッチングナンバーで、ディスクブレーキやパワステが装備されていて、エンジンも一発始動が可能な状態であるから、すぐでにでも日本の道路にて走れそうな状態である。

1968年型マーキュリー クーガー XR−7は、デザインにおけるバランスが非常に優れておりスタイリッシュ。

それこそ1970年以前の輝きあるデザインの1台と言われており、同時にマスタングとは異なるラグジュアリー的な雰囲気を持ち合わせた稀有な存在だけに、アメ車旧車好きを大いに満足させてくれると思うのである。

車両イメージリアナンバーの裏に位置する給油口。
車両イメージボディカラー等とコーディネートされたレザーシートも状態はご覧の通り。
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