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Knowledge ! BUBU MITSUOKAがお届けする 連載企画 "ナレッジ" | Showcase.3 ~神原サリー

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レトロモダンなビュートに恋をした

Knowledge ! "ナレッジ" 第二回目は 家電コンシェルジュ「神原サリー」さんにご登場いただきました。
2016年11月19日 神原サリー / 家電コンシェルジュ内藤敬仁 構成 / プロスタッフ

レトロモダンなビュートに恋をした

艶やかで丸みを帯びた黒のボディー、正面には風を取り入れるためのグリルがまるで王冠のような形をしている。クラシカルな外観にふさわしく、内装もまた心躍るポイントが随所に散りばめられている。

 

白でパイピングされた赤いレザーシートはとても硬く引き締まっていて、端正だが座り心地は少し素っ気ない。でも、きっと大丈夫、これから座るごとに自分仕様に馴染んでいくはずだから。

 

 ドアの内側にも革巻きのハンドル。開け閉めするたびに、そのしっとりとした手触りに惚れ惚れしてしまう。

 

足下のフロアマットにもviewtの文字の縫い取りがある。前を見れば赤みの強いウッドタイプのインパネと、シートに合わせたダークレッドのレザーが絶妙にマッチして、乗る人を温かく見守っている。

 

まるで半世紀以上も前の世界にワープしたみたいな気分になるけれど、インパネには最新のカーナビが埋め込まれているし、走りはとてもなめらかで乗り心地は快適だ。

 

 「逢いたかったよ」と声を掛けたくなるような不思議な気持ち。不覚にも初めて出逢ったビュートに恋をしてしまったようだ。

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“古くて新しいもの”への希求は家電も同じ

ビュートに恋をした理由はわかっている。それは、家電を専門とする私がこれまで海外で取材し、惚れ込んだ家電たちととても似ているからだ。

 

これまでシカゴやドイツの展示会で取材してきた数々の家電製品のことだ。

 

2015年3月にシカゴで開催された「International Home & ahousewares Show」に初出展したイタリアSMEG社の「50's STYLE」と題された家電群は、1950年代のデザインを復刻させたクラシカルなデザインが目を引き、私の心を虜にした。

 

ポップアップトースターや電気ケトル、スタンドミキサー、ブレンダー、冷蔵庫などは、レッド、ブラック、シルバーに加え、イエロー、ミントグリーン、ピンク、ブルーなどの豊富なカラーバリエーションで展開。

 

SMEG以外にも、こうしたレトロなデザインの家電が見られ、そこに集まる各国のバイヤー氏たちの熱心なやりとりを目にした。

 

 ドイツ・ベルリンで開催された世界最大級のコンシューマー・エレクトロニクス・ショー「IFA」でも、壁いっぱいに15色のカラーバリエーションの冷蔵庫「Classic」を並べたBOSCHのことが記憶に新しい。

 

1ドアで野菜室のボックスが一番下に設けられたタイプだが、丸みを帯びた形がとてもキュート。日本では“プレミアム仕様”と呼ばれるガラスパネルの四角四面な冷蔵庫ばかりを目にすることが多いため、BOSCHの冷蔵庫の愛らしい形とカラーに、ただただ見惚れてしまったのだった。

 

 ほかにも、トルコの家電メーカーVESTELでも「Retro」や「RETRO COLLECTION」と名付けられたカラフルなラインを出しており、丸みのあるフォルム、温かみのあるカラーが懐かしさを感じさせる点で共通している。

 

 いずれもデザインこそ古いものを復刻させているが、機能は最新のものにブラッシュアップさせているのも大きな特徴だ。“古くて新しいもの”への希求とでもいったらいいだろうか。

 

 ビュートのデザインのモチーフとなっている英国のクラッシックカー、ジャガー・マーク2が登場したのは1959年。まさにSMEG社の「50's STYLE」と同じ時代のデザインをリスペクトしているという点で合致している。

 

 そして忘れてならないのは、先に紹介した家電もビュートも、単なる復刻版ではなく、デザインこそ古き良き時代のものを今によみがえらせているが、機能そのものは最新のものである点だ。

 

たとえばBOSCHの冷蔵庫にしても、扉を開けるとLEDライトが灯され、環境基準A++と省エネ性も十分。ビュートも現代の日産・マーチの完成車両を元にカスタマイズされているので、エンジンや駆動系、足回りなどは、元となったマーチと共通となっている。

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SMEG社 「50' s STYLE」〜1950年代のデザインを復刻させたクラシカルなデザイン
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BOSCH 「Classic」丸みを帯びた形がとてもキュート
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VESTEL 「Retro」丸みのあるフォルム、温かみのあるカラーが懐かしさを感じさせる
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ビュートのデザインモチーフとなった「 Jaguar MKⅡ」

長く大切に乗るということ、感性への共感

家電の専門家の立場で車を見た場合、ハイブリッド車やEV自動車が急激に伸びている今、車というのはHEMS(home energy management system)を核としたスマートハウスにおける“巨大な充電池”という見方もできる。

 

今や自動運転車も登場し、より近未来的な乗り物に変わろうとしている一面もある。機能を追求して、とことん便利な乗り物になり、もしもの時にはライフラインを支える充電池としても役立つ車。

 

 その一方で、ビュートを生み出した光岡自動車のように、性能や利便性ばかりを追い求めるのではなく、個性や高級感、希少性を大切にし、その感性に共感してくれる人を大切にしたいと考える乗用車メーカーもあるのだ。

 

メイド・イン・富山。すべての工程を手作業で行なう熟練した職人の技で、ゆっくりと丁寧に1日約1台のペースで誕生するというビュート。

 

 「長く大切に乗ってほしいのです」――取材時に聞いたそんな言葉が心に響く。

 

 実は、常々「デザインが美しく、愛着を持って長く大切に使いたくなり、ただそこに置いてあるだけでもうれしくて思わず笑みがこぼれるような家電」を『うふふ家電』と呼んで推奨している。家電メーカーにはそんな『うふふ家電』を作ってほしいと願っているし、生活者には自分にとってうふふポイントの多い『うふふ家電』を選んでほしいと願って、日ごろから発信をしているのだ。

 

 ビュートはさながら、『うふふ自動車』と言ったところだろうか。クラシカルな外観はもちろんだが、パネルや取っ手、ミラーやシートまで、自分仕様で製作をお願いして、納車までをわくわくした気分で待ち、届いてからは愛着を持って長く大切に乗る車。

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ビュートを自分で操って走るという夢

ビュートの名前の由来は2つあるという。「美しく・遊ぶ・人=美・遊・人」(び・ゆう・と)、そして、風景を意味する「view」から。

 

 最後にこっそり告白すると、私は自動車の運転免許を持っていない。これまでずっと助手席に乗っていつも誰か(たいていは家族だけれど)の運転を見守って、車窓から風景を眺めてきたのだ。

 

内装が美しく、素敵に心躍るビュートは助手席でも十分だけれど、こうして出逢ってしまったのだから、恋をしたのだから、やはり自分で操って街を走り、“美しく遊ぶ人”でありたいと願う。

 

 夢を実現させるためにも、新しい挑戦をします――。

 

 

 

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今回は、「家電コンシェルジュ」として多方面で幅広くご活躍されている「神原サリー」さんにご登場いただき、氏の豊富な知識をもとに、自動車〜「ミツオカ ビュート」についてお話しをいただきました。

本サイトをご覧の皆様も「神原サリー」さんをご存知の方がいらっしゃると思いますが、クラシカルデザインが持つ暖かみと、”古くて新しい物”という共通項から、全くジャンルの違う”家電”を語られ、筆者も思わず引き込まれる優しい語り口や博識には賛辞を送らずにはいられません。

決して「マイノリティー」ではないクラシカルデザイン。

改めて「ビュート」が持つデザインの奥深さを知ることができました。

またいつかお話しをお伺いできれば幸いです。

 

BUBUウェブサイト 編集長 高橋

 

 

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■プロフィール

神原サリー/家電コンシェルジュ。


新聞社勤務、フリーランスライターを経て、顧客視点アドバイザー&家電コンシェルジュとして独立。「企業の思いを生活者に伝え、生活者の願いを企業に伝える」べく、家電分野を中心に執筆や商品企画、コンサルティングなどで幅広く活躍。

 

家電WatchやPen、日刊ゲンダイ、業界誌等に連載を持ち、雑誌、テレビ、ラジオ、トークイベントなどメディア出演も多数。TBS「マツコの知らない世界」には、『キッチン家電の世界』『ほぐし家電の世界』で2回出演。日経新聞家電製品評価委員。渋谷区広尾にキッチンスタジオを備えた「家電アトリエ」を構える。

 

神原サリー 「サリーの家電アトリエ」

 


Knowledge! ナレッジ!

BUBU MITSUOKAがお届けするスペシャルコンテンツです。

自動車に限らず、幅広い分野からジャーナリストや著名人をお招きして自動車を中心に様々な角度から切り込んでいただく連載企画です。今後も多数展開いたしますので、お楽しみに!

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