2014 フォード マスタング (FORD MUSTANG)

FORD MUSTANG
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 試乗記 TEST RIDE

 

感熟成された旧マスタングの最終モデル

2014 フォード マスタング(FORD MUSTANG)

自分だけが知っているマスタングの魅力に浸る

 

「最新」や「ハイパフォーマンス」という言葉に惹かれがちなだが、身の丈にあったアメ車選びこそ現実的だったりする。そんな愛車選びに、プラスa的な要素が含まれた自分だけが知っているアメ車。オススメの1台である。

 
2017年8月21日 文/吉田昌宏  写真/古閑章郎
 
 

素の状態に詰まっている魅力

 

  あくまで個人的な好みだが、筆者は飛びぬけたパフォーマンスにあまり興味がない。正確に言うと、500馬力や700馬力という数字に興奮はするし驚きもするが、自分で所有したいとはとくに思わない。別に200馬力だっていいと思っている。

 

 それにサーキットでのタイムがポルシェと比較して速いか遅いかとか、そんなものにもあまり興味がない。どちらかというと、パワーだトルクだホイールスピンだというよりは、そのクルマ自体の素のかっこよさやデザイン的な魅力のほうに断然興味がある。

 

 手に入れることによって自分の生活がどれだけ華やかになるか。そして己に浸れるか。身の丈にあったクルマにプラスα的な要素がちょっとあれば、十分じゃないかと考える。

 

 だからこそ自分で手に入れるなら、「洒落っ気タップリなアメ車がいい」とずっと思ってきたし、パッと見の迫力やデザイン的な押し出しの強さ、そしてそれに乗っている自分の姿を想像した時に、人がどう思うだろう? そんなことをイメージしながら愛車を決めたいと思っている。

 

 というわけで、できればみんなが乗っているアメ車というよりは、「自分だけが知っている魅力」と「浸れるアメ車」ならなおいいし、ボディも、可能なら周りとかぶらないカラーリングが好みだ。

 

 そういう意味では新車中古車にこだわりはないし、買える範囲の金額内で楽しめる物があれば言うことはない。

 

 で、このマスタング。2014年モデルのV8GTのD車。インテリアに若干のカスタマイズが施されているが、基本的にはほぼフルノーマル。

 

 

 

旧マスタングは2013年でフロントマスクをはじめとするエクステリアデザインが変更され、V8エンジンのパワーが426psに向上する等、最終型へと向けて完成度を高めたモデル。で、取材車は2014年型ということでジャスト最終モデル。その2万キロ未満走行の1台。中古車としての履歴や程度がはっきりした非常に珍しいマスタング。

リアは、新たな意匠が与えられたLEDの3連コンビネーションランプが装備される。旧モデルと比較してリアビューを一段とシャープな印象に見せることに成功している。

今となってはサイズ感が非常に良く、日常的な使用にも耐えうる使い勝手の良さもある。それでいてアメリカンなデザインを含めた趣味性も高い。ハードなマッスルカーではないが、己のみ浸れる官能性もあるから未だオススメのマスタングである。

  
 

人と争わずとも悦に浸れる気持ち良さ

  この型のマスタングは2014年型が最終モデルであり、2013年にフロントマスクをはじめとするエクステリアデザインが変更され、V8エンジンのパワーも426psに向上する等、いわゆる最終型としての完成度を高めたモデル。しかもD車ということもあり、今や滅多にお目にかかれない個体である。

 

 そんな最終モデルの、しかも19000キロ弱走行というかなり貴重なモデルに試乗した。今となってはかなり扱いやすい部類のサイズ感となる旧マスタング。シートとステアリングとミラーの位置関係も一発で決まりスタート。

 

 十分な低速トルクとATギアの繋がりの良さも相まって、誰でも気軽に走ることが可能だろう。そういう意味では現行のマスタングの方がより現代的で優れている部分はたくさんあるかもしれないのだが、しばらくすると「違い」が明確にやってくる。

 

 「ドゥルルルルル…」」と快音を響かせる、魅力的なアメリカンV8の咆哮が響き渡る。このサウンド、信じられないくらい気持ちいい。大げさではなく、ちょっと昔の味を感じさせるフィールと現代的なパワー感が見事に融合されていて感涙必至。

 

 それでも最近の最新マッスルほど速いかと問われると言葉に窮するが(十分速いが)、人と争わずとも悦に浸れるのが、この型のマスタングの最大のポイントと言っていいだろう。

最新のスーパーマッスルカーほどの速さや特別感はないかもしれないが、日常的に楽しめる心地良さと外車感に溢れる1台であった。とにかくずっと乗っていた衝動に駆られる。

搭載されるエンジンは、5リッターV8DOHC 32バルブ。426ps、最大トルク53.9kg-mを発生させるため、ノーマルでも十二分に速い。しかも2000回転あたりから始まる重低音が、4000回転を越えて一層濃密になり、一人で流しているだけでも気持ちいい、浸れるエンジンである。

タワーバーが標準装備されており、剛性アップも抜かりない。

個性的なインテリアの流れを汲み、各部の製造クオリティは年々上がっており、最終型ともなると、ほぼどこにも文句のつけようがない出来映え。ナビは、センターコンソールに装備されスッキリした状態を保っている。インパネ回りの白いスエード張りはカスタマイズされている。

 

 

 

中古車市場ではなかなか出物がない最終型

 

  さらにこのクルマの乗り心地が素晴らしく、サスペンション、タイヤ、ブレーキ…、そういったシャシー全体の洗練度が想像以上に高い。だからこそ街中をゆっくり走っても、さらに2000から3500回転前後を使った走りでも、そして4000回転を越えてから一段と深まる快音に浸った走りでも、常にパワーとシャシーのバランスが良く、とにかく気持ちがいいのである。

 

 一方、高速走行では力を抜いてステアリングに手を添えているだけで矢のように直進するし、穏やかな上下動をわずかに許しつつもピタリと安定する。さらに微妙なRの高速コーナーもピタッと正確なステアリングでクリアする。条件が許せば200キロに近いレベルでも直進性と安定感が両立するはずである。これら高いシャシー性能は、シッカリしたボディ剛性等の作り込みによる結果であろう。

 

 いわゆる復刻デザインと称されたマスタングとして、往年のデザインアイデンティティが随所に盛り込まれているが、各部の製造クオリティも同時に年々向上し、最終モデルは超一流のレベルにある。

 

 すなわち2014年モデルとは、そうした旧マスタングにおける最終型だけに、より一層の完成度が見込める存在であるからこそ今や入手困難な存在であり、今現在所有している方もなかなか手放さないわけである。

 

 こういうクルマを、状態のいい時に手に入れて長い年月をかけて生活を共にする。別にチューニングしなくても400psを越えるパワーが手に入るし、悦に浸れる市販車最高レベルのV8サウンドも手に入る。そしてボディカラーは、決して奇をてらったものではないが、日本人好みのホワイトである(個人的には原色のグリーンだったら即買い)。

 

 

メーター回りはマスタングならではの特別感にあふれる意匠となっている。カラーリングも変えられる。

ATではあるが、低速トルクとのマッチングが素晴らしく、力不足は感じさせない。

 シートは非常に硬質なものだが、レカロ製の秀逸なシートだけあって、座り心地のレベルが圧倒的に高い。

 
 
  
 

趣味性と実益をかねた最高の存在になりうる

  この年代のマスタングに大きなトラブルポイントは皆無であったし、もちろん乗った分だけヤレるのは致し方ないが、この先長い年月を掛けずっと付き合っていく相棒に、この個体は十分ふさわしい程度であると思う。

 

 気分転換に首都高を一周してもいいし、休日に朝からドライブに出かけてもいいだろう。毎日だって乗れるし、週末だけの楽しみにもできる。まさに趣味性と実益をかねた最高の1台と言っていいだろう。

 

このフォードのV8は本当に気持ちいい。ちょっと古っぽい感じもするし味がある。それだけでも所有する意味があると思う。


 


 

 
 
 
 
 
 
 
 
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