2012 フォード マスタング BOSS 302(FORD MUSTANG BOSS 302) vol.2

FORD MUSTANG BOSS 302 vol.2
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試乗記 TEST RIDE

 

全身官能マシンは、すでに名車の予感

2012 フォード マスタング BOSS 302 (FORD MUSTANG BOSS 302) Vol.2

この先入手困難になりそうな二年間限定モデル

 

このクルマに乗ると、楽しいクルマに必要なのは馬力じゃなく、フィーリングであることを教えてくれる。

 
2016年04月25日 文/椙内洋輔  写真/古閑章郎
 
 

BOSS 302を入手するには?

 

  bubuのBCDが全米を駆け巡って探しているというBOSS 302。先月売れてしまったグリーンのラグナセカを筆頭にこれまた売約済みのスクールバスイエローの2013年型、そして取材対象となった2012年型が2台と、それこそBOSSに関しては日本で一番の在庫車と販売台数を誇っているだけあって、レアモデルといえども現状ならまだタマの確保は困難ではないという。

 

 ただし、価格の高騰や走り系モデルの宿命である個体差を考えれば、BOSSを検討しているなら早めの購入がいいともいう。二年間限定という数が限られていることと、良いものから売れていくという道理によって、どんどん数が減っているからである。また、今回のスクールバスイエローのように原色の派手なカラーリングはすぐに売れてしまうという傾向にもあるという。

 

 BCDには現地日本人法人があり、そのスタッフが直接見て(程度と距離数等々をも)納得して買い付けただけあって、その信頼性の高さによって日本に着く前の状態でsoldoutも珍しくないというから、日本におけるマスタング、もしくはBOSS人気が高いということの証明だろう。

 

 ちなみに、今回取材した2012年型のBOSS302の価格が2200キロ走行で588万円。若干古い情報で申し訳ないが、正規の新型マスタング2.3リッター直4エコブーストエンジンが搭載された左ハンドル仕様で465万円だったわけで、並行での新型マスタングV8が670~700万円程度ということを加味すれば、すでに4年落ちの中古車ではあるが、ハイチューンの限定モデルかつMTモデルであるということを重要視することによって、決して安価とは言えないまでも非現実的な価格ではないし、個人的には売れる理由が分かる納得の価格帯であるとの判断である。

 アメ車とはいえ比較的小さいボディが特徴であるから見切りが良く、街中でも安心して飛ばせる。個人的にも人車一体感が高いと感じていただけに面白さは格別である。

 

 

専用の19インチホイールや強化ブレーキだけでなく、足回りの各部までが強化されることで、硬質な走行フィールを与えてくれる。

搭載されるエンジンは、V8GTに搭載される5リッターV8をベースに、ピストンの変更や吸排気系のチューニング等により最大回転数を引き上げる等して高回転化。最高出力は444hpを発生させる。なお「BOSS 302」と「BOSS 302ラグナセカ」との間には、装備や性格の違いはあれど、搭載されるエンジンは同一である。

 エンジンを組み上げた担当者のネームや年式を刻印したプレートがブロックに貼られている。なおBOSS302はシェルビーGT500よりも台数が少ない貴重なマシン。幸運にも手にしたならば、10年は維持したい。
  
 

 しばらく耳から離れない快音

  このホワイトボディにブラックデカールのBOSS 302も、驚くほどカッコイイ。2台並べて分かるが、年式によるフロントマスクの違いが一目瞭然であり、個人的には2012年型のオリジナルマスタングの復刻版の方が断然好みである(2013年型はシェルビーGT500との差別化がしにくいのが難点か)。

 

 デカールの量やブラックのホイール、ブラックのルーフ、各種エアロ、そして車高などが、すべてにおいてバランス良く配置されており、逆に品すら感じさせる仕上がりにただただ脱帽である。こうしたデカールの処理やカラーリングの妙は、アメ車ならではのセンスでもあり、さすがはセマショーのお国柄である。同じことを日本メーカーが日本車ベースでしても同じような仕上がりには決してならないでしょうね。

 

 室内には、レカロのバケットシートが装備されており、球型のシフトノブの握りもこれまた最高であり、かつクラッチ操作とショートストロークのシフトの操作性は他のフォード車同様に良好。スタートボタンを持たない、単なるキー操作によるエンジン始動も好みである。

 

 走らせれば、ノーマルよりも高回転に振られているチューニングが明確なうえ、吹けあがり軽く、その際のサウンドもダイレクト。そういう意味では非常にメリハリが利いたエンジンに仕上がっており、とにかくメカニカルなサウンドがドライバーを刺激する。

 

 MTということもあるが、時としてひとつのギアで引っ張った場合、6000回転弱まで一気に気持ちよく吹け上がる(MAX7500rpmまで回るがさすがに借り物だけに8割くらいしか回さなかった)。しかもシフトがかなりいい。ストロークが短くカチッと硬質なフィーリングで、さらにボールタイプのシフトの操作性も抜群である。

 

 で、チューンされたツインカムユニットがまんまレーシングサウンドを響き渡らせる。ピークパワーの発生回転数を越えるあたりまで、吸い込まれるように吹け上がっていくフォード謹製V8エンジンのレスポンスは全域にわたって良好であり、高回転域に向かって行くにしたがって増す重低音が印象的。3000~4500rpmくらいを使用して走っている時ですらあらゆる挙動や反応のすべてがゾクゾクするほど刺激的である。

 

 

 

 

インテリアは非常にシンプルだが、各部にレーシーなアイテムが使用され、ドライバーの気分を高揚させる。走るクルマとしては、個人的には必要最低限な装備は揃っており、雰囲気も十分にある。

ボール型のシフトノブは、握り、操作性において最高のフィーリング。シフト自体の動きもショートストロークで楽しいので、必要以上にシフト操作を繰り返してしまうほどだ。ちなみに、クラッチも一昔前の国産のスポーティカー並の重さなので、慣れればまったくもって心配はいらない。

この車両にはレカロが装備される。だが、個体によりオプション装備等が異なるのは中古車だけに致し方ない。

 

 
 
 

 年式の差はごくわずか、好きな方を選ぶべき

 

  フォードV8エンジンのサウンドは、獰猛さを兼ね備えた野獣のような野太い咆哮が魅力的で、音だけに限って言えば(あくまで個人的な嗜好によるが)、このV8の上を行く現代的なアメ車は存在しないと思っている。

 

 足回りは、想像したよりも固くなく、ノーマルとの比較で言えば明確にロールが減っているのはうれしい。かつ乗り心地が極端に犠牲になっていないことから、ピュアスポーツとしても、また一般的な使い道においても両立できるスマートさを兼ね備えているのは予想外だった。

 

 ちょっとした段差も気にならず乗り越えられるから、普段の足としても使えるだろう。にもかかわらず、ノーマルでは感じないレーシーな振る舞いに、回せるエンジンの楽しみが加わっているのだから文句のつけようがない。

 

 くわえて、センス良くデコレートされたレアモデルかつ伝説の復刻版となれば、マスタングファン垂涎のモデルといっても過言ではないだろう。

 

 最後になるが、2012年と2013年、両車に乗った経験からすれば、正直メカニカルな違いはほとんど皆無であり(少なくとも普通に走る程度ではわからない範囲)、あくまで個人的な好き嫌いで選んで構わないと思っている。ただし、すでに両車とも中古車なわけで、中古車の鉄則、「あくまで程度重視」ということを念頭に置くことは忘れずに、お眼鏡にかなった一台を手に入れれば間違いないと断言できる。そう言う意味でもBCDの存在は、とくにBOSSファンならなおさらのこと、大きいのである。

 フェイスチェンジによるデザインの変化は、フロントマスクのみならず、リアテールの形状にまで至る。

 

 

<関連記事>

>>2012 フォード マスタング BOSS 302 (FORD MUSTANG BOSS 302) Vol.1 を見る

 

 

 

 

 復刻した2年間では、ベースとなるマスタングのモデルチェンジが行われており、ベースモデルのフェイスチェンジが行われたことによる、フロントマスクの変化やデカールの仕上げが変わっている等の違いが存在するから注意したい。写真は2013年モデル。

2012年と比較してまず、ベースとなるマスタング自体のデザインが変わっている。ただ、性能自体は全く変わらず。とはいえ2013年モデルのBOSSは数が少なくレア物の部類に属する。

オリジナルBOSSは69年と70年に存在し、2013年型はその70年のBOSSを忠実に再現している。70年型は、SCCAトランザムチャンピオンシップレースを制した伝説のモデルである。


 

 

 

 

 

 
 
 
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